電気とガスが止まったとき、温かい食事を出せるかどうかは想像以上に生活の質を左右します。その主役がカセットコンロ。問題は「ボンベを何本備えるか」です。数字を出します。
結論:カセットボンベ1本の燃焼時間は強火で約60分。1日3回×計30〜40分の加熱と想定して1日約0.5〜1本、家族での1週間分は6〜9本が目安。コンロ本体+ボンベ1ケース(12本前後)を備えれば余裕を持てる。
必要本数の計算表
ボンベ消費は「何を作るか」で大きく変わります。お湯を沸かす中心の非常時想定での目安です。
| 使い方 | 1日の消費目安 | 1週間分 |
|---|---|---|
| 湯沸かし中心(アルファ米・味噌汁・飲み物) | 約0.5本 | 約4本 |
| 簡単な調理あり(レトルト温め・炒め物) | 約0.5〜1本 | 6〜7本 |
| 家族4人でしっかり調理 | 約1本強 | 8〜9本 |
「1週間で6〜9本」=ケース買い(12本前後)でちょうど余裕が出る、と覚えるのが実用的です。
- イワタニ カセットガス 12本セット——コンロとメーカーを揃えるのが基本
- イワタニ カセットフー 達人スリムIII——薄型の定番機。圧力感知の安全機構つき
コンロ・ボンベ選びの注意点
1. ボンベとコンロは同一メーカー推奨
メーカーは自社ボンベとの組み合わせで安全性を担保しています。他社ボンベの組み合わせは自己責任領域になるため、備蓄では揃えておくのが無難です。
2. ボンベにも期限がある
カセットボンベの使用期限の目安は製造から約6〜7年(メーカー表記に従ってください)。ゴムパッキンの劣化が理由です。缶底の製造日を確認し、ローリングストックで鍋料理などに普段使いしながら回すのが最良の管理法です。
3. 保管場所
直射日光・高温を避け、40℃以上になる場所(真夏の車内・コンロの近く)は厳禁。押し入れや床下収納が定番です。
4. 使用時の換気
室内で使う場合は必ず換気を。また、コンロを2台並べる・大きな鉄板で覆うなどボンベが加熱される使い方は爆発リスクがあり禁止されています。
「お湯が作れる」で何が変わるか
- アルファ米が15分で戻る(水なら60分)
- フリーズドライ味噌汁・スープ・コーヒーが飲める——寒い時期は体温維持にも直結
- 赤ちゃんのミルク調乳が可能になる(赤ちゃんの備蓄)
- レトルトの湯せん温めができる
熱源の備えは「調理」というより温かさという士気の備えです。
よくある質問
Q. IHコンロや電気ケトルは使えない? A. 停電中は使えません。ポータブル電源で小型の電気調理器を動かす手もありますが、消費電力が大きく現実的ではないことが多いです。熱源はガス(ボンベ)で確保し、電気は灯りと情報に回すのが効率的です。
Q. 冬のカセットガスは火力が落ちる? A. 低温ではボンベ内のガスが気化しにくくなり火力が落ちます。寒冷地・冬の備えには低温対応(パワーガス系)の表記がある製品を選んでください。
コンロ1台+ボンベ1ケース、合計1万円前後の備えで「温かい食事」が守れます。ボンベの製造日を今日確認するところから始めてください。
